医療法人設立までの流れ
1)医療法人設立についての事前説明会
概ね各都道府県では仮受付の前に事前説明会または相談会が行われます。
そこで、相談資料に必要事項を記入して都道府県に提出します。
これで候補としてノミネートされたことになります。
2)定款(案)の作成
次に、特別な行政指導などがなければ、定款などの必要書類を作成していくこととなります。
作成書類例
•定款
•財産目録
•設立者の経歴書
•役員就任承諾書
•社員名簿
•役員名簿 など
申請書の原案が作成できたら、都道府県の担当課に事前審査を申請します。
3)設立総会の開催
次に医療法人の社員・理事・監事が集まって設立総会を開き、医療法人の基本的事項を決定し、承認を受けます。
ほとんどの場合は、この設立総会は省略され、持ち回りの承認という形が一般的です。
4)設立認可申請書原案の作成
設立認可申請書の原案を作成して提出します。
ここで担当課と数回のヒアリングを行います。
必ず1回は設立代表者もヒアリングを行います。
5)設立認可申請書の本申請
数回のヒアリングを受けた後、概ねこれでよいとされたのち、申請書を正本し、捺印して提出するのが一般的です。
ここまでの手続きに最も時間がかかり、大変な部分でもあります。
この本申請で、手続のうち7割が完了したことになります。
6)医療審議会へ諮問
設立認可申請書を受理した都道府県では、年に数回開催される医療審議会(医療法人部会)に諮問し、問題が無ければ認可書が交付されます。
7)医療法人設立認可書の交付
医療法人認可書及び認可証明書の受領用紙と引き換えに、認可書と認可証明書が配られます。
8)医療法人設立登記申請書の作成・提出
次に法人の設立手続きに入ります。
法務局(登記所)へ設立申請をおこない登記が完了しますと、待望の法人謄本が出来上がり、無事に法人として設立したということとなります。
9)拠出金(基金)の払込
その後の段取りとしては、出資金の払込、現物出資などの建物の所有権移転登記の手続きをできるだけ早く行います。(通常は新規開設日以前)
しかし、医療法人設立登記までに行わなければならない訳ではありません。
理事長が基金拠出を行っている場合は、利益が相反するため、特別代理人選任許可申請が必要です。
10)医療法人登記完了届・医療法人登記簿謄本の提出
医療法人登記完了届・医療法人登記簿謄本を各都道府県の窓口に提出致します。
11)法人診療所開設許可申請書等の提出
保健所に、
(1)法人による病院(診療所)開設許可申請
(2)個人開設の病院(診療所)廃止届
(3)法人による診療所開設届等の書類
を提出します。
1.有床診療所については構造設備許可申請書を、
2.エックス線に関する装置等を設置している医療機関については、エックス線備付設置届
を、それぞれの法規に基づいて各官庁へ所定の届出が必要です。
さらに保険医療機関指定申請書を厚生局経由で提出します。
この段階で、ようやく法人として事業を開業できるようになります。
12)税務上などの諸手続き
【税務署・都道府県税事務所】・・法人設立・設置届出書など
【労働基準監督署・公共職業安定所】・・適用事業報告書、保健関係成立届、時間外・休日労働に関する協定届 など
【社会保険事務所】・・健康保険・厚生年金保険新規適用届など
【電気・ガス・水道、リース会社・ディーラーなど】・・法人名義口座開設、名義変更手続き・引落口座の指定
13)設立完了・法人事業開始
長い間お疲れ様でございました。
ようやく6カ月以上もの長期間におよぶ設立手続がこれで終了します。
長い間お疲れ様でございました。
このようにかなりの長期間で労力、時間がかかることがお分かり頂けたと思います。
診察等で日々お忙しい先生方にとって6カ月間以上の労力・時間の拘束は非現実的なものとなります。
また、都道府県によっても認可のスピードが違いますし、予定期間で進められない場合などを想定すると1年以上又は途中で挫折することもあり得ます。
ここは、専門の行政書士に頼むのが得策であるとお考え頂けるようでしたら、一度当事務所へご連絡ください。
当事務所では随時、初回無料で相談会を行っておりますのでお気軽にご活用下さい。